がん総合情報

[更新日:2011年6月10日]
 進行大腸がんに対する1次化学療法として,オキサリプラチン(商品名エルプラット),5-FU,ホリナート併用のFOLFOX療法が標準治療として評価されていますが,オキサリプラチンとカペシタビン(商品名ゼローダ)の併用のXELOX療法がFOLFOX療法と非劣性が証明され,XELOX療法も広く行われています。先日,米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,転移性大腸がんの1次療法として,オキサリプラチンとS-1(商品名ティーエスワン)との併用のSOX療法のオキサリプラチンとカペシタビンの併用のCOX療法(XELOX療法と同じ)に対する非劣性を評価する韓国のランダム化比較試験結果が報告されています。抄録などの情報に基づいてその結果を紹介します。

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 米国でラパチニブ(商品名タイケルブ),欧州でトラスツズマブの適応拡大が承認されていますので,その情報を紹介します。

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 Bayer HealthCare Pharmaceuticals社とOnyx Pharmaceuticals社は,7月22日,HER-2陰性の進行(転移性)乳がん患者229例を対象とするカペシタビン(商品名ゼローダ)とソラフェニブ(商品名ネクサバール)の併用群とカペシタビンとプラセボ併用群の効果を評価するプラセボ比較,二重盲検,ランダム化第II相試験で,主要評価項目である無増悪生存期間の有意な延長が確認されたと発表しています。

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 上皮増殖因子受容体(EGFR)抗体であるセツキシマブ(商品名アービタックス)やパニツムマブ(商品名Vectibix )は転移がある大腸がん治療薬として承認されていますが,KRAS遺伝子変異やBRAS遺伝子変異がある例には効果が期待できないことが報告されています。

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 今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,扁平上皮がん以外の進行非小細胞肺がんに対するプラチナ製剤を含む1次化学療法(4サイクル)後の維持療法として,ペメトレキセド(商品名アリムタ)が効果的であることを示したランダム化第III相試験が報告されていますが,その結果に基づいて,ペメトレキセドが,米国で初めて,扁平上皮がん以外の非小細胞肺がんの維持療法剤としてFDAより承認を受けたことを,7月6日,Eli Lilly社が発表しています。

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 昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,卵巣がんに対してパクリタキセルの3週毎投与より,週1回投与が優れていることを示した日本のランダム化比較試験結果が報告されました。今年のASCOでも,卵巣がんに対して,パクリタキセルとカルボプラチンの週1回投与と3週毎投与の効果を比較したオランダのランダム化比較試験が報告され,両群の効果に差がないと報告されました。抄録に基づいて,この情報をお伝えし,問題点について考えてみます。

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 先日,今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,進行非小細胞肺がんの標準化学療法後の維持療法として効果を評価したプラセボ比較,二重盲検,ランダム化比較第III相試験(SATURN試験)でエルロチニブ(商品名タルセバ)は無増悪生存期間を有意に増加することをお伝えしました。今回のASCOでは,進行非小細胞肺がんの標準化学療法後の維持療法として,ベバシズマブ(商品名アバスチン)とエルロチニブの併用群とベバシズマブとプラセボ投与群の効果を比較したプラセボ比較,二重盲検,ランダム化比較第III相試験(ATLAS試験)結果も発表されています。この試験の情報は,Medscapeや日経メディカルオンラインにも掲載されていましたので,それらに基づいて,この試験結果を紹介します。(SATURN試験の無増悪生存期間のデータがわかりましたので,コメントを訂正しました)

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 エストロゲン受容体(ER),プロゲステロン受容体(PgR),HER-2が陰性の乳がんは,トリプルネガティブ乳がんと呼ばれ,他の特性を有する乳がんより一般的に予後が不良であることが知られています。これらのトリプルネガティブ乳がんは,BRCA-1の機能不全などの相同的組み換え(homologous recombination)を介するDNA二重らせん修復機能が欠落していることが知られ,基礎研究などで,DNA修復機能が不足しているBRCA-1欠損細胞は,ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ1(PARP1)阻害に感受性があることから,PARP1阻害薬は,トリプルネガティブ乳がんに効果を示すことが期待されています。米国オーランドで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,PARP1阻害薬であるBSI-201のトリプルネガティブ乳がん患者に対する効果を評価したランダム化第II相試験結果が報告されたようです。ASCOのニュース,日経メディカルオンライン,Sanofi-Aventis社のプレスリリースにも取り上げられていますので,これらの情報に基づいてお伝えします

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 血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)と上皮増殖因子受容体(EGFR)などシグナルを阻害するバンデタニブ(商品名ザクティマ)が開発されています。5月29日から米国オーランドで開催されていた米国臨床腫瘍学会(ASCO)で非小細胞肺がん患者を対象とするバンデタニブの3つのランダム化比較試験結果が報告されたようですので,これらの試験について,抄録とAstraZeneca社のプレスリリースに基づいて紹介したいと思います。

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 先日,Roche社は,II期またはIII期の結腸がん患者の術後補助療法として,オキサリプラチン(商品名エルプラット),5-FU,ホリナート併用のmFOLFOX6療法単独群とベバシズマブ(商品名アバスチン)(5mg/kg,2週毎)併用する群の効果を比較するランダム化比較第III相試験(NSABP C-08試験)で主要評価項目である無病生存期間に有意差が認められず,結腸がんの再発を抑制するという試験目的が達成できなかったと発表しました。その結果が米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されたようですので,抄録に基づいてこの情報を紹介します。

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