がん総合情報

 進行非小細胞肺がんの1次療法として,カルボプラチンとパクリタキセル併用のCP療法療法が推奨されています。米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,進行非小細胞肺がん患者を対象として,CP療法とカルボプラチンとS-1(商品名ティーエスワン)の併用療法の効果を比較する日本で行われたランダム化比較試験(WJTOG3605試験)の中間解析結果が報告されています。抄録に基づいてこの結果を紹介します。

...続きを読む

 EGFR阻害薬は,ざ瘡様皮疹などの有害反応があり,そのような皮膚障害病巣に種々の感染が認められることが報告され,EGFR阻害薬の皮膚障害対策のガイドラインに,局所コルチコステロイドの塗布やドキシサイクリンやミノサイクリンなどのテトラサイクリン系の抗生物質の経口投与などが推奨されています。米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,エルロチニブ(商品名タルセバ)によるざ瘡様皮疹(毛嚢炎)に対するテトラサイクリン系抗生物質であるドキシサイクリンの予防効果を検討したランダム化比較試験結果が報告されています。この結果を抄録に基づいて紹介します。

...続きを読む

 ゲフィチニブ(商品名イレッサ)は,EGFR遺伝子変異のある非小細胞肺がんに効果的であることが知られていますが,エルロチニブ(商品名タルセバ)はEGFRチロシンキナーゼのATP結合部位への親和性が高いためか,効果発現には,必ずしもEGFR遺伝子変異は必要としないという研究報告があります。しかし,標準化学療法であるカルボプラチン,パクリタキセル併用療法とエルロチニブの併用効果を評価したランダム化第III相試験(TRIBUTE試験)で,エルロチニブの併用効果は認められていませんでしたが,サブグループ解析では,非喫煙例で,全生存期間,奏効率ともにエルロチニブ併用群が有意に良好であることが示されています。そこで,非喫煙または過去に少しだけ喫煙の経験のある進行非小細胞肺がん患者を対象として,エルロチニブ単独群(E群)とカルボプラチン,パクリタキセル併用療法にエルロチニブを併用した群(ECP群)の効果を比較し,あわせてEGFR遺伝子変異の影響を検討した第II相試験が行われ,その結果が米国臨床腫瘍学会(ASCO)で報告されていますので,抄録に基づいてその結果を紹介します。

...続きを読む

 米国シカゴで開催されていた第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO)で興味ある研究成績が数多く報告されているようです。その中から,特に興味ある報告に関して,抄録に基づいて,紹介したいと思います。今回は,転移性非小細胞肺がん患者を対象として,標準治療のみを行った群と標準治療に加えて早期からの緩和ケアを行った群のQOL,心理的状況,生存期間に対する効果を比較したランダム化比較試験結果を紹介します。

...続きを読む

 新型インフルエンザA(H1N1)が流行し,世界保健機関(WHO)はパンデミック(警戒レベル・フェイズ6)としています。日本でも,暑くなるにつれて,落ち着くだろうと予測していましたが,患者数は増加し続けています。
 WHOでは,インフルエンザA(H1N1)感染または疑われる患者の治療にあたる世界の医療専門職に向けて,患者ケアの際のチェックリストを作成し,公開しています。このチェックリストは現在評価中で,より使いやすくするため改訂がなされる予定とのことですが,これらからの患者ケアに重要と思いますので,紹介することにしました。

...続きを読む

 

 ゾレドロネート(商品名ゾメタ)は,アロマターゼ阻害薬投与した乳がん患者の骨量減少を予防することが報告され,RANKL(Receptor activator of NF-κB ligand)抗体であるデノスマブも同様に骨量減少予防効果があることが報告されています。Amgen社は,2009年7月7日,乳がん骨転移に対する治療として,デノスマブとゾレドロネートの直接比較試験で,筋骨格事象までの期間を有意に延長する結果が得られたと発表しています。

...続きを読む

 スペイン・バルセロナで第11回世界消化器がん学会が開催されましたが,その席上,スニチニブ(商品名スーテント)が膵臓神経分泌腫瘍である進行膵島細胞腫瘍に対して,ランダム化第III相試験で有効性が認められたことが,6月25日,Pfiezer社から発表されています。プレスリリースに基づいて,この情報をお伝えします。

...続きを読む

 最近,日本でも扁平上皮がん以外の切除不能進行非小細胞肺がんにシスプラチンとの併用で適応拡大されました。今年,米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,1次療法の維持療法として,ペメトレキセドの効果を評価したプラセボ比較,二重盲検,第III相ランダム化比較試験結果が報告されました。抄録に基づいて,この情報をお伝えします。

...続きを読む

 MDアンダーソンがんセンターの上野直人先生が主宰するチームオンコロジー.Comに連載コラム「vol.16 がん医療のチームの一員としての製薬企業の役割:part 3」がアップされました。 
http://c5-mdacc-education.tsoffice.ne.jp/column/column_setoyama.php4?f=090525.inc

 がん医療における製薬企業の役割について3回に分けて意見を述べたものです。第1回目から第3回目まで,読んでいただき,ご意見をいただければ幸いです。
http://c5-mdacc-education.tsoffice.ne.jp/column/column_setoyama.php4?f=090325.inc
http://c5-mdacc-education.tsoffice.ne.jp/column/column_setoyama.php4?f=090420.inc

 製薬企業の方々には多少厳しい意見かも知れませんが,誇りをもった,患者さんに役立つような製薬企業人が多くなって欲しいと心から期待しています。

 米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2009年総会が米国フロリダ州オーランドで5月29日より開催されますが,開催に先立ち,抄録集が公開されています。その抄録集から興味ある研究成績について,数回に分けて紹介したいと思います。
 今回は,プラチナ製剤を含む1次療法を行った非小細胞肺がん患者に対するエルロチニブ(商品名タルセバ)による維持療法の効果を評価する第III相試験(SATURN試験)の結果を紹介します。この試験成績に関しては,2008年11月6日に,Genentech社とOSI Pharmaceuticals社が,エルロチニブを維持療法として投与した群が良好な結果を示したことを発表しています
 

...続きを読む