がん総合情報

 厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は7月30日,田辺三菱製薬の口腔粘膜吸収型フェンタニル製剤(商品名アクレフ)を「オピオイド鎮痛剤を定時投与中のがん患者における突出痛の鎮痛」を効能に承認を了承したと発表されています。10月には正式承認になると思われます。

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 トラマドールは,オピオイド受容体作動作用とセロトニン,ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで下行性抑制系の活性化作用を有する鎮痛剤として知られています。日本では,注射剤しか承認されていませんでしたが,日本新薬(株)は,7月23日,トラマドールの速放性経口製剤(商品名トラマール)が厚生労働省から承認されたと発表しています。

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 日本では,大鵬薬品工業株式会社が開発を行い,厚生労働省に承認申請をしていましたが,2010年7月23日,乳がん治療薬として,製造販売承認されたことが発表されています。

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 Genentech社は,7月20日,米国FDAの腫瘍薬諮問委員会(Oncologic Drugs Advisory Committee,ODAC)がHER-2陰性乳がんに対する1次治療薬としてのパクリタキセルとの併用でのベバシズマブ(商品名アバスチン)の適応を取り消すことを12対1で推奨したと発表しています。

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 海洋生物であるクロイソカイメンから単離されたハリコンドリンBの誘導体であるエリブリンは,微小管の伸長を阻害する新規微小管作用薬として開発されています。米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,これまで2-5種類の標準治療を含むレジメンを受け,奏効しなくなった転移性乳がん患者を対象に,エリブリン投与群と医師が選択する治療を行う群(TPC群)の効果を比較するランダム化比較試験(EMBRACE試験)結果が報告されています。抄録に基づいて,この結果を紹介します。

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 英国では,NICE(National Institute for Health and Clinical Excellence)で評価され推奨された医薬品が,国民健康保険にあたるNHS(National Health Service)でカバーされることになります。
 今月(2010年7月)になって,転移性腎細胞がんに対する2次治療薬としてのエベロリムス(商品名アフィニトール),HER-2陽性胃がんに対するトラスツズマブ(商品名ハーセプチン)の評価結果が報告されています。

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糖尿病(治療)とがん

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がん医療総論
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 糖(グルコース),インスリンやインスリン様増殖因子が,がんの増殖因子であることが知られており,また,最近,臨床応用可能となったmTOR阻害剤の有害反応に高血糖があることがわかってきました。このように「がんと糖尿病」の関連性が問題になってきておりますが,CA Cancer Journal for Clinician誌に,米国糖尿病学会と米国癌学会の合同専門委員会の合意が掲載されていますので,この合意の「概要と推奨」を紹介します。この報告はフリーアクセスですので,詳細は論文をご確認いただきたいと思います。

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 EGFR遺伝子変異のある進行非小細胞肺がん患者の1次療法として,ゲフィチニブ(商品名イレッサ)が標準化学療法より優れた効果を示すことが報告され,全生存期間をより改善するには,化学療法を先行し,増悪後にEGFRチロシンキナーゼ阻害薬を投与する方法がよいのか,EGFRチロシンキナーゼ阻害薬を先行投与して,増悪後,化学療法を投与する方法がよいのかが課題として残されています。米国シカゴで行われた米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,進行非小細胞肺がんの1次療法として,エルロチニブを先行させ,増悪後化学療法を投与する群と化学療法を選考させ,増悪後にエルロチニブを投与する群の効果を比較するランダム化比較試験結果が報告されています。抄録に基づいて,この結果を紹介します。

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 今年(2010年),米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で進行卵巣がん患者の1次療法としてのベバシズマブ(商品名アバスチン)の有効性を検討したランダム化比較第III相試験(GOG-0218試験)結果が報告されています。抄録などの情報に基づいて,この結果を紹介します。

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 III期結腸がんの術後補助化学療法として,オキサリプラチン,5-FU,ホリナート併用のFOLFOX療法が標準治療の一つとして評価されています。EGFR抗体であるセツキシマブ(商品名アービタックス)はKRAS遺伝子変異がない進行大腸がんで予後改善効果などが報告されています。シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,III期結腸がん患者に対する術後補助療法の効果を検討するNO147試験のmFOLFOX療法に併用するセツキシマブの効果を評価した結果が報告されています。この試験では,当初,KRAS遺伝子変異状況を確認していませんでしたが,術後21-56日にKRAS遺伝子変異状況を測定するように変更され,今回のKRAS遺伝子野生型とKRAS遺伝子変異に分け,各々の結果を報告しています。これらの結果を抄録に基づいて2報まとめて紹介します。

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