TOP  >  がん総合情報  >  がんの薬物療法  >  HER-2陰性乳がんに対して,ネクサバールとゼローダの併用は効果があるか?

がん総合情報

HER-2陰性乳がんに対して,ネクサバールとゼローダの併用は効果があるか?

カテゴリ : 
がんの薬物療法
閲覧 (4412)

 Bayer HealthCare Pharmaceuticals社とOnyx Pharmaceuticals社は,7月22日,HER-2陰性の進行(転移性)乳がん患者229例を対象とするカペシタビン(商品名ゼローダ)とソラフェニブ(商品名ネクサバール)の併用群とカペシタビンとプラセボ併用群の効果を評価するプラセボ比較,二重盲検,ランダム化第II相試験で,主要評価項目である無増悪生存期間の有意な延長が確認されたと発表しています。


Onyx Pharmaceuticals社プレスリリース
http://www.onyx-pharm.com/wt/page/pr_1248275750

 このプレスリリースには,具体的なデータは記載されていませんので,背景因子などの偏りなど検討できませんので,このプレスリリースでは全く評価できないと考えられます。ちなみに,ソラフェニブは400mgを1日2回経口投与し,カペシタビンは1日1000mg/m2を14日間連続経口投与,1週間の休薬のサイクルで投与しています。
 HER-2陰性乳がんに関しては,化学療法とベバシズマブ(商品名アバスチン)の併用が良好な効果を示すことが示され,米国では,既に,HER-2陰性乳がんの治療薬として,ベバシズマブが承認・販売されています。
 ソラフェニブに関しては,進行腎細胞がんや肝細胞がんに有効性が報告されていましたが,悪性黒色腫や非小細胞肺がんに対して,化学療法との併用効果はなかったと発表されています。
 進行乳がんに関しては,パクリタキセル,ゲムシタビン,ドセタキセルの併用効果やベバシズマブ投与後に増悪した例などに対する効果を評価する第II相試験が行われているようです。
 ソラフェニブとカペシタビン併用群の有害事象は,想定以外の有害事象が認められなかったと記載されていますが,両剤の特徴的な有害事象である手足症候群の頻度がどの程度増強したかを吟味する必要がありそうです。