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乳がん骨転移例の筋骨格事象の発生は,ゾメタよりデノスマブが遅延させる

カテゴリ : 
がん医療総論
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 ゾレドロネート(商品名ゾメタ)は,アロマターゼ阻害薬投与した乳がん患者の骨量減少を予防することが報告され,RANKL(Receptor activator of NF-κB ligand)抗体であるデノスマブも同様に骨量減少予防効果があることが報告されています。Amgen社は,2009年7月7日,乳がん骨転移に対する治療として,デノスマブとゾレドロネートの直接比較試験で,筋骨格事象までの期間を有意に延長する結果が得られたと発表しています。


Amgen社プレスリリース 
http://www.amgen.com/media/media_pr_detail.jsp?releaseID=1305355

対象患者:骨転移が認められる進行乳がん患者2049例

研究デザイン:国際,二重盲検,ランダム化比較試験

ランダム化:対象患者を1:1でデノスマブ投与群またはゾレドロネート投与群にランダムに割り付けた

治療群:
デノスマブ群:デノスマブ120mgを4週毎に皮下投与
ゾレドロネート群:ゾレドロネート4mgを4週毎に15分点滴静注

効果指標
主要評価項目:最初の筋骨格事象(骨折,骨への放射線照射,骨の手術,脊椎圧迫)までの期間(ゾレドロネート群に対する非劣性評価)
副次的評価項目:最初または引き続く筋骨格事象までの期間(ゾレドロネート群に対する優越性評価),有害事象

結果
1. 筋骨格事象までの期間
・最初の筋骨格事象までの期間 ハザード比0.82,95%信頼区間0.71-0.95
・最初または引き続く筋骨格事象までの期間 ハザード比0.77,95%信頼区間0.66-0.89

 どちらもデノスマブ投与群が有意に筋骨格事象までの期間が優れていることが認められた。
注)筋骨格事象までの期間(中央値),筋骨格事象の頻度など具体的なデータが示されていませんので,どの程度,デノスマブが優れているのか不明である。

2. 有害事象
 有害事象(重篤例を含む)は両薬剤とも既報通りであり,顎壊死も両群とも頻度が少なく,有意差が認められなかった。
 感染症も両群に有意差ははく,全生存期間,無増悪期間も同等であった。

<コメント>
 乳がん骨転移例を対象に筋骨格事象に対するデノスマブとゾレドロネートの予防効果を直接比較した二重盲検結果と思います。デノスマブとゾレドロネートも乳がんや前立腺がんの骨量減少を予防すると報告されていますので,骨折などの筋骨格事象の頻度を比較することは非常に重要と思いますし,デノスマブとゾレドロネートの効果の差はどの程度であるのかが重要なことと思います。
 今回のプレスリリースには,ハザード比のみが記載されているだけで,具体的データが示されておりません。臨床的には,骨折などの筋骨格事象の頻度の差がどの程度あるのかが重要と思いますので,論文発表後に詳細なデータを確認できなければ評価できないと思います。
 論文発表を楽しみにしたいと思います。

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