スペイン・バルセロナで第11回世界消化器がん学会が開催されましたが,その席上,スニチニブ(商品名スーテント)が膵臓神経分泌腫瘍である進行膵島細胞腫瘍に対して,ランダム化第III相試験で有効性が認められたことが,6月25日,Pfiezer社から発表されています。プレスリリースに基づいて,この情報をお伝えします。
対象患者:12ヵ月以内に増悪を認めた増殖性,高分化,膵島細胞腫患者154例 研究デザイン:プラセボ比較,二重盲検,ランダム化比較第III相試験 ランダム化:対象患者をスニチニブ群(37.5mg/日,75例)またはプラセボ群(79例)にランダム化 治療:スニチニブ37.5mg/日またはプラセボを連日経口投与 効果指標:無増悪生存期間 結果 2. 有害事象(グレード3-4) <コメント>
Pfizer社プレスリリース
1. 無増悪生存期間
スニチニブ群:11ヵ月,プラセボ群:5ヵ月
ハザード比0.397,P<0.001
好中球減少12.3%,高血圧8.8%,腹部痛7%,下痢7%,高血糖7%,手足症候群7%
有効な治療法がないと考えられている膵島細胞腫瘍に対して,無増悪生存期間が有意に延長するという有効性が第III相試験で証明されたことは,これらの患者さんにとって福音であろうと思います。
しかし,他にも奏効率や全生存期間なども評価していると思いますので,これらに対する効果も吟味する必要があると思います。
有害事象も少なくない薬剤ですので,十分な有害反応対策を行った上で,投与することが望ましいと思われます。