米国でラパチニブ(商品名タイケルブ),欧州でトラスツズマブの適応拡大が承認されていますので,その情報を紹介します。
King Pharmaceuticals社は,2009年8月13日,持続的で,定時オピオイド鎮痛薬が必要な中等度から重度の痛みの治療薬として,塩酸ナルトレキソンを含む硫酸モルヒネの徐放製剤(商品名Embeda)がFDAより承認を受けたと発表しています。
Bayer HealthCare Pharmaceuticals社とOnyx Pharmaceuticals社は,7月22日,HER-2陰性の進行(転移性)乳がん患者229例を対象とするカペシタビン(商品名ゼローダ)とソラフェニブ(商品名ネクサバール)の併用群とカペシタビンとプラセボ併用群の効果を評価するプラセボ比較,二重盲検,ランダム化第II相試験で,主要評価項目である無増悪生存期間の有意な延長が確認されたと発表しています。
上皮増殖因子受容体(EGFR)抗体であるセツキシマブ(商品名アービタックス)やパニツムマブ(商品名Vectibix )は転移がある大腸がん治療薬として承認されていますが,KRAS遺伝子変異やBRAS遺伝子変異がある例には効果が期待できないことが報告されています。
新型インフルエンザA(H1N1)が流行し,世界保健機関(WHO)はパンデミック(警戒レベル・フェイズ6)としています。日本でも,暑くなるにつれて,落ち着くだろうと予測していましたが,患者数は増加し続けています。
WHOでは,インフルエンザA(H1N1)感染または疑われる患者の治療にあたる世界の医療専門職に向けて,患者ケアの際のチェックリストを作成し,公開しています。このチェックリストは現在評価中で,より使いやすくするため改訂がなされる予定とのことですが,これらからの患者ケアに重要と思いますので,紹介することにしました。
ゾレドロネート(商品名ゾメタ)は,アロマターゼ阻害薬投与した乳がん患者の骨量減少を予防することが報告され,RANKL(Receptor activator of NF-κB ligand)抗体であるデノスマブも同様に骨量減少予防効果があることが報告されています。Amgen社は,2009年7月7日,乳がん骨転移に対する治療として,デノスマブとゾレドロネートの直接比較試験で,筋骨格事象までの期間を有意に延長する結果が得られたと発表しています。
今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,扁平上皮がん以外の進行非小細胞肺がんに対するプラチナ製剤を含む1次化学療法(4サイクル)後の維持療法として,ペメトレキセド(商品名アリムタ)が効果的であることを示したランダム化第III相試験が報告されていますが,その結果に基づいて,ペメトレキセドが,米国で初めて,扁平上皮がん以外の非小細胞肺がんの維持療法剤としてFDAより承認を受けたことを,7月6日,Eli Lilly社が発表しています。
スペイン・バルセロナで第11回世界消化器がん学会が開催されましたが,その席上,スニチニブ(商品名スーテント)が膵臓神経分泌腫瘍である進行膵島細胞腫瘍に対して,ランダム化第III相試験で有効性が認められたことが,6月25日,Pfiezer社から発表されています。プレスリリースに基づいて,この情報をお伝えします。
ゾレドロネート(商品名ゾメタ)は,破骨細胞を介する骨吸収を阻害することにより種々の作用を示します。日本では,高カルシウム血症,骨転移痛に認可されていますが,米国では,1年に1回の静脈内投与で,骨粗鬆症治療薬(商品名Reclast),Paget病治療薬などとして承認されています。
2007年4月から2009年2月17日までに,FDAの有害事象報告システム(AERS)で市販後調査として,ゾレドロネート投与に関連する腎機能障害や腎不全が24例報告され,それらの報告から,ゾレドロネート投与に際しての注意が喚起されています。
昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で,卵巣がんに対してパクリタキセルの3週毎投与より,週1回投与が優れていることを示した日本のランダム化比較試験結果が報告されました。今年のASCOでも,卵巣がんに対して,パクリタキセルとカルボプラチンの週1回投与と3週毎投与の効果を比較したオランダのランダム化比較試験が報告され,両群の効果に差がないと報告されました。抄録に基づいて,この情報をお伝えし,問題点について考えてみます。