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がんの療養生活では,適切な運動と睡眠が必要かも知れません

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がんの療養生活
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このサイトでも,拙書でも,がんの療養生活では,適切な運動と栄養が必要であることを強調させていただいています。最近,米国で開催された米国がん研究学会(AACR)のがん予防研究に関する年次総会(Annual International Conference on Frontiers in Cancer Prevention Research)で,がんの予防には,運動に加えて,適切な睡眠が必要であるとの研究が報告されたことが,AACRのプレスリリースに掲載されていました。


AACRプレスリリース

拙書「患者中心のがん医療ガイド~抗がん剤の効果と副作用をしることからはじめよう」

この研究は,1998年に,これまでがんと診断されていない18歳以上の女性5968名に,質問票に答えていただく方法で運動状況や睡眠状況をお聞きして,その後10年間,その方のがんの発生などを調べて,運動状況や睡眠状況とがんの発生の関連性を調べたものです。
 5968名中604名の方ががんと診断され,そのうち,186名が乳がんと診断されています。
 各個人の運動によるエネルギー消費を計算し,その消費量を多い,少ないに半分に分けて,がんの発生を比較しますと,運動量が多い方のがんの発生が有意に減少していることが認められています(注,有意というのは,統計学的に差があることを確認できたという意味になります)。
 この運動量が多い方で,65歳以下の方で,睡眠時間が7時間より少ない方は,7時間以上睡眠されている方に比べて,がんの発生が有意に多いことがわかりました。このことから,がんの発生には,運動や睡眠が関与し,睡眠時間が短ければ,運動の効果を減じる可能性があると研究者は指摘しているようです。

 研究者は,運動により,ホルモンや代謝が良好になりますが,睡眠が短くなれば,その効果と反対に作用して,運動の効果を減じる可能性があると考えているようですが,正確な機序が不明ですので,さらなる研究が必要と考え,研究を続けると記載されています。

 この研究は,がんの予防に関するものですが,がん治療を受けてながら療養生活を送っておられる患者さんにも,同じようなことが起きると考えられます。
 心理的に不安があれば,また心配事があれば,睡眠時間は短くなりますので,そのような心理・精神的な状態も影響しているのかも知れません。

 がんの療養生活には,適切な運動と栄養,そして健全な精神状態での睡眠を十分に取ることが重要と思われます。

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