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赤ワインは肺がんの発生を予防する可能性がありそうです

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栄養と運動
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 赤ワインを飲むことが肺がんの発生リスクを低下させるという研究が,Cancer Epidemiology Biomarkers and Prevention誌という専門誌に発表されています。


Chao C et al. Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention 2008;17:2692-2699

 この研究は,45~69歳の米国男性84,170人を対象にして,2000~2003年に日常生活様式,特にアルコールの摂取状況を調査し,2006年末に肺がんの発生率を調べたところ210例が発生していることが確認され,肺がんの発生と摂取したアルコールの種類や消費量との関連を多変量解析で調べたものです。

 これまで喫煙したことがある人たちでは,赤ワインを月に1杯増えるに伴って肺がんリスクが低下することがわかりました(ハザード比0.98,95%信頼区間0.96-1.00)。統計学的には有意となっているのですが,ハザード比が0.98ですので,2%程度しか低下させていませんので,大きな効果とは言えないかも知れません。
 年20パックの喫煙をする人たちでみても,赤ワインの摂取が肺がんリスクを低下させ,1日1杯の赤ワインを摂取すると肺がんリスクを60%低下させることがわかりました(ハザード比0.39,95%信頼区間0.14-1.08)。

 しかし,白ワイン,ビールや他のお酒には関連がないようです。
 赤ワインに含まれる抗酸化作用を示す物質が肺がんリスクを低下させると考えられています。
 
 著者らは,肺がんのリスクを低下させる最も良い方法は,禁煙することで,赤ワインを飲んでいる喫煙者は,たばこを飲まない人より,肺がんリスクが高いことを強調しています。
 今回の研究では,沢山赤ワインを飲むことの影響は検討されていません。

 この研究結果については,米国がん研究学会(AACR)のホームページでも紹介されています。 
http://www.aacr.org/home/public--media/news.aspx?d=1140