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学会情報:鍼治療は,乳がんのホルモン療法による”ほてり”を軽減する可能性がありそう

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薬物療法の副作用対策
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 乳がんのホルモン療法の副作用として,ほてり(hot flash)があります。この副作用は,がんの増殖因子として働くエストロゲンの作用を抑制したために起こるもので,抗エストロゲン剤として知られるタモキシフェンは,ほてりが出現した例により効果的であることが報告されています。

米国放射線腫瘍学会(ASTRO)が米国・ボストンで開催されていますが,乳がんのホルモン療法による”ほてり”は鍼治療で軽減する可能性が報告されているようです。

  ASTROの抄録も閲覧できませんので,Medwire Newsの情報だけですが,興味ある報告ですので紹介します。

http://www.medwire-news.md/news/article.aspx?k=46&id=77827

 ”ほてり”の副作用を軽減するためには,ステロイドや抗うつ薬が投与されることがありますが,それらの薬剤投与で,体重増加,吐き気,便秘,傾眠,倦怠感などの新たな副作用が出現する可能性もあります。

 タモキシフェンやアロマターゼ阻害薬の治療を受け,週あたり14回以上の”ほてり”を感じる乳がん患者47例を対象に,鍼治療群または抗うつ薬を12週間投与する群にランダムに割り付け,”ほてり”などの症状に対する効果を比較しています。

 両群のほてり,寝汗,多汗などの症状の改善効果には有意差がないようですが,効果の持続は,鍼治療群が抗うつ薬投与群より長く,また副作用もないことが記載されています。

 鍼治療群に割り付けられた患者では,QOLが改善し,より活発になったと報告し,性生活も改善したようです。

 どの程度の改善効果があったのか,詳細なデータは不明です。また,症例数もやや少ない印象もありますので,断定的な言い方は出来ませんが,抗うつ薬の副作用や効果の減弱を考えることなく,”ほてり”を改善できるというのは,”ほてり”に苦しむ患者さんにとっては明るいニュースではないでしょうか。