がん臨床研究情報

 [更新日:2018年12月2日]

 多発性骨髄腫に対しては,プロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブ(商品名ベルケイド),カルフィルゾミブ,免疫調整剤と言われるサリドマイド(商品名サレド),レナリドミド(商品名レブラミド)などが標準と考えられています。また,リンパ球活性化のシグナル分子であるSignaling Lymphocyte Activation Molecule Family member 7(SLAMF7)のヒト化モノクロナル抗体エロツズマブ(商品名エムプリシティ)の有効性も報告されています。New England Journal of  Medicine誌に,レナリドミド(商品名レブラミド)やプロテアソーム阻害剤投与にもかかわらず,再発または難治性を示す多発性骨髄腫患者を対象に,エロツズマブ,ポマリドミド(商品名ポマリスト),デキサメタゾンの効果を評価するオープンラベル,ランダム化比較第II相試験(ELOQUEBT-3試験)結果が掲載されています。

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 [更新日:2018年11月26日]

 血管内皮増殖因子受容体(VEGFR-2)に対する完全ヒト型IgG1モノクロナル抗体であるラムシルマブ(商品名サイラムザ)は,転移性大腸がん患者の2次療法として,イリノテカン,5-FU,ホリナート併用のFOLFIRI療法と有意な併用効果が認められ,ラムシルマブの効果に関連するバイオマーカーはVEGF-Dであることが認められています。Annals of Oncology誌のオンライン版に,そのランダム化比較第III相試験(RAISE試験)に参加した患者を用いて,ラムシルマブの効果とRAS,BRAFの遺伝子状況や原発腫瘍部位と関係を検討した研究報告が掲載されています。

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 [更新日:2018年11月21日]

 第3世代のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるオシメルチニブ(商品名タグリッソ)は,1次療法のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬投与中に増悪した中枢神経系転移例を含むT790M遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がん患者を対象とするランダム化比較第III相試験(AURA3試験)で,プラチナ製剤とペメトレキセド併用群との比較した結果,有意に良好な無増悪生存期間の改善が認められています。Journal of Clinical Oncology誌に,AURA3試験に参加した患者を用いて,オシメルチニブの中枢神経系転移に対する効果を評価する研究結果が掲載されています。

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 [更新日:2018年11月20日]

 HER2陽性初期乳がんの術後補助療法としてトラスツズマブ(商品名ハーセプチン)の6ヵ月投与と1年投与の非劣性を評価したPHARE試験やHORG試験では,6ヵ月投与と1年投与との非劣性は示されないことから1年投与が標準として残されべきと指摘されています。また,HER2陽性初期乳がん患者を対象にドセタキセル3週毎投与とトラスツズマブを9週投与した後,FEC療法のみを3サイクルを行った群とFEC療法にトラスツズマブを1年間投与する群を行った群の非劣性を評価したSOLD試験結果でも,トラスツズマブ9週投与群は1年投与群と非劣性が認められていません。Annals of Oncology誌に,HER2陽性初期乳がん患者を対象として,トラスツズマブ9週投与群と1年投与群の無病生存期間の非劣性を評価するランダム化比較第III相試験(Short-HER試験)結果が掲載されています。

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 [更新日:2018年11月18日]

 免疫チェックポイント阻害薬は免疫抑制状態解除により,免疫学的な作用が増強されることにより,免疫学的ば抗腫瘍効果を増強することが知られています。しかし,免疫チェックポイント阻害薬の有害事象出現時にはステロイドを使用することがガイドラインなどで推奨されており,折角解除した免疫抑制状態をステロイド投与により,免疫抑制状態に戻すのかという疑問もあります。Journal of Thoracic Oncology誌に,進行非小細胞肺がん患者を対象として,抗PD-1抗体であるニボルマブ(商品名オプチーボ)投与初期のコルチコステロイド投与の影響を検討したレトロスペクティブ解析結果が掲載されています。

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